少し前にNISAの記事でも触れましたが、まずNISAとは?
政府広報より
平成26年1月から新たに、「NISA(ニーサ)」と呼ばれる少額投資非課税制度がスタートします。
通常、株式や投資信託などから得られた配当や譲渡益は所得税や地方税の課税対象(※1)となります。NISAは、毎年100万円を上限とする新規購入分を対象に、その配当や譲渡益を最長5年間、非課税にする制度です。
なお、NISAはイギリスのISA(アイサ※2)を手本にしており、Nは日本(Nippon)を意味します。
※1:本来は税率20%適用。平成25年12月末までは特例措置で10%に軽減。
※2:ISA (Individual Savings Account=個人貯蓄口座)は、1999年(平成11年)よりイギリスで導入された制度。今では、同国民の約4割が利用しており、資産形成や貯蓄の手段として広く定着。
そしてこの制度ができた背景は?(これNISA関連の記事で全部が触れていないww 政府広報でもこの説明はなし。)
平成25年12月末で証券優遇税制が廃止になります。現行では10.147%の税率ですが平成26年からは20.315%に引き上げられます。
その投資対象は?
株式や公募型の株式投資信託など元本割れのリスクがある金融資産。
株式投資信託とは約款で株式を投資対象として定めている投信のこと。
主に債権に投資する投信やバランス型の投信でもこの基準を満たす例が多いため、大半の投信は購入対象です。
株式指数連動型上場投資信託(ETF)、不動産投資信託(REIT)
も買えます。
で、一時国民をギャンブルへ向かわせるのか?って批判があったからか、国債も購入できるようにする議論が…みたいな記事もありましたが現況そのままみたいです。
一方、Jリートですが、
投資信託協会より
J-REITは、多くの投資家から集めた資金で、オフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産などを購入し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する商品です。
不動産に投資を行いますが、法律上、投資信託の仲間です。
J-REITは投資信託の仲間ですが、証券取引所に上場されており、J-REITが初めて上場されたのは、2001年9月のことでした。
そのメリットは
①少ない金額から購入できます
通常、不動産へ投資するためには、多額の資金が必要になります。しかしJ-REITであれば、個々の投資家は少額からでも手軽に始めることができます。
②複数の不動産への分散投資が可能です
多くの投資家から資金を集め、大きな資金として運用するJ-REITでは、個人では難しい、複数の不動産への分散投資が可能になります。これにより、リスクを軽減することができます。
③ 専門家により運用されます
不動産投資の経験豊富なプロが運用し、実際に不動産に関連する業務を行う業者を選択・監督・指示します。したがって、通常の不動産へ直接投資する場合のような物件の維持やテナント管理といった手間が省けます。
④換金性が高いです
J-REITは証券取引所に上場されています。これにより、購入や売却の注文がいつでも可能となる上、日々変動する価格をリアルタイムで知ることもできます。また、上場株式と同じく、成行注文や指値注文も行うことが可能です。
⑤収益がほとんど分配される仕組みです
J-REITは、利益のほとんどを投資家に分配する仕組みになっています。このため、実際の不動産そのものに投資するのと同様に、不動産からの収益を毎期の分配金として受け取ることが可能です。
そして、J-REITの背景は?
All Aboutより
そもそも不良債権処理の切り札として誕生したという経緯があります。
バブル崩壊により不良債権の元凶となってしまった不動産の買い手を創造するため…と言うことです。
90年代前半の米国も不良債権問題に頭を痛めていましたが、その状況を打破した1つの理由としてREITの存在があったと言われ、90年代末の日本の不良債権処理でも注目され、商品組成されたということです。
不良債権処理には住宅金融公庫も利用され?(ブラックでも使えましたアワ*1ワワ!!)不良債権処理終了とともにフラットへ移行したんですよ!知ってました?
だから、当初の不動産取得は相場よりかなり格安に仕入れられたので、運用も売却も楽だったんですねぇ。
その後、都心からバブルの様相を呈してきまして、どんどんと仕入れ価格が高騰and鑑定評価も高くなっていきました。
当時のアクイジション担当は*2ゥ,、ゥ,、でしたからね。
これも以前書きましたが、売る方とすれば接待漬けでおみやげ持たせたって、利益が ん億円ですから。ある地方のデベから聞いた話ですが、ある会社のアクイジションは仕入れに来てもゴルフ三昧だったそうです。
そんな会社はどんどん淘汰されました。
レイコフ、パシフィックHD、クリード、リプラス、ジョイントコーポレーション、あっ忘れちゃいけないダ・ヴィンチアドバイザーズとかね。この中に私も当時はいまして、いい加減な仕入ればっかりでどうすんの?って転職しましたので破綻の際には退職してましたけど。。
そして、2008年9月のリーマンショック~2008年10月9日のニューシティ・レジデンス投資法人(J-REIT初の経営破綻)を迎える次第です。
これで一気に不動産ファンドバブルみたいな過熱が冷え込み、またぞろ投資マンションが流行りだしてきたんですね。
投資マンション=節税効果とキャピタルゲインが、減価償却が定率法から定額法や運用・修繕コストが予想を上回り、更にバブル崩壊でキャピタルゲインもなくダメダメになり、プロの運用でミドルリスクミドルリターンならとJ-RIETへと移行したが、リーマンショックとJ-REIT破綻で、人任せはやっぱりダメだ=現物不動産所有=投資マンション回帰が今の不動産の現状です。
【中古住宅流通活性化や既存建築物の改修投資促進のための特例措置など盛り込むなど】政府の後押し、また現在生き残っているファンド会社は先に書いたような、いい加減な仕入れはしていないでしょうから、投資マンションよりはJ-REITへの投資の方がbetterだと考える次第です。
デベも個人に投資マンションを売るよりもファンドで一棟買いしてくれた方が広告費などの費用や人員コスト、決済一括なんで金利負担も圧縮できるし、いいんですよね。融資もついてどんどん建てられますから。
となるとマーケットは投資用新築マンション供給はファンドへ、更に築浅マンションも私募ファンド間で取引またはREITへ組み込み、築古の投資用マンションだけが個人グルグルのババ抜きゲーム!ってことにもなりかねないです。
それでもまだ、投資用マンション始めますか?
次回は不動産ファンド会社の知られざる部分をもう少し突っ込んでみたいと思います。